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CDP-101

主な仕様(取り扱い説明書より)

型名 CDP-101
周波数特性 5Hz〜20kHz ±0.5dB
高調波ひずみ率 0.004%以下(1kHz)
信号対雑音比(S/N) - (取り扱い説明書に記述なし)
ダイナミックレンジ 90dB以上
チャンネルセパレーション 90dB以上
ヘッドホン出力レベル 28mW (32Ω)
大きさ 355×105×325mm(幅/高さ/奥行き)
重量 約7.6kg
消費電力 23W
リモコン 別売り1万円、RM-101

 

使用デバイス

型名 CDP-101
サーボ系 ディスクリート
信号処理系 CX7933(IC502:サブコード復調)
CX7934(IC503:RAMコントロール)
CX7935(IC504:CIRCデコーダ)
MSM5128-15RS(IC501:16Kbit SRAM)
デジタルフィルター なし
DAC CX20017(IC507:積分型16bit D/Aコンバータ)
DAC以降の回路 LF353H(IC508, IC509:積分用アンプおよびバッファアンプ)
HD14053BP(IC512:スイッチ)
ヘッドホン出力 28mW (32Ω)

その他特筆すべき仕様

・ソニーのカセットデッキと組み合わせて、シンクロ録音ができるシンクロ端子装備。

内部写真

上面と側面をおおう"コ"の字型のパネルをはずした写真。左下のメカの上に電源基板がある。右半分をおおう基板がメカを制御するサーボ系の基板で、ディスクリート回路で組まれている。 この基板に隠れて写真では見えないが、下に信号処理部とアナログ回路が載った基板がある。電源トランスは外部に取り付けられている。その隣には、巨大なヒートシンクもある。電源ケーブルは極性ありのOFCコード。トランスは38VA。
ディスクリートのサーボ制御基板を持ち上げて部品面を撮影したもの。右上の丸いブルーの部品がBEEP音を出すためのブザー。配線に隠れ一つが見えにくいが、基板上にはマイコン、富士通製MB8841が二つ載っている。基板のシルク印刷によると、写真で見える方が「マスターマイコン」で、配線に隠れている方が「メカマイコン」。
左端に、細長い銀色の部品が二つ見えるが、この部品BX-1201がサーボやローディングモータを駆動するドライバ。
サーボ制御基板を持ち上げると、信号処理・DAC・アナログ回路が載った基板が見える。画像中央右下の、紫色のリード線が上に接着されている大きなICがDAC。その後にサンプル&ホールド回路が続く。金属缶のICには黒いヒートシンクがつけられている。ICの後には横に長い銀色の部品が見えるが、これがアナログの高次(9ポール)LPF。デジタルフィルタは搭載されていない。
DAC周辺の写真。上方に二つのICがあるが、左がRAMコントロール・デインタリーブを行うソニーCX7934、右が16KbitSRAMでOKI製MSM5128-15RSである。写真では見えないが、さらに上には、エラー訂正(CIRCデコード)のCX7935とEFM復調・サブコードデコードを行うCX7933がある。CX7934の下にあり、紫色の配線が乗っているICがDAC。
ちなみに紫色のコードが上に乗っているもう一つの小さいICはラッチである。写真では見えにくいがヒートシンク付きのICの上、青色の可変抵抗の隣に、積分用コンデンサがある。無誘導形で、スチロールフィルムと銅箔によって構成され、外装がエポキシ樹脂で固められたスチロールコンデンサである。赤い電解コンデンサは、ELNAの16V,1000μF×2。クリスタルは二つあり、DACの右下のX'talは35.002(35.002MHz)、CX7934の左にあるX'talが8643.6(8.6436MHz)。
ピックアップ部。ピックアップの駆動(スレッド)はギヤによるもの。そのため、リニアモータ駆動と異なり、輸送時のピックアップ固定作業が不要である。ピックアップはKSS-100A。
底面からピックアップ・ベースユニットをみたもの。ベースユニットの名称、BHR-2600Aの文字が見える。ピックアップが移動する範囲だけ、基板が凹んでいるのがわかる。横幅を小さくするためにこのようなきわどい配置になっているのだが、メカのメンテナンスには苦労する。ピックアップには一つ一つ手書きで電流値と思われる数値が書かれている。二個のモータのうち、上部のモータはスレッド、下部のモータは上からディスクを押さえるチャッキングレバーの上下駆動、トレイのロックを行う。その他、画面の最上部に少し見えるが、トレイのローディングを司るモータがもう一つある。
ピックアップを底面から見た写真。光学デバイスの名称KSS-100Aの文字が見える。ピックアップが二本の軸に沿って動く。ダイキャストベースの強固さがよくわかる。
背面の出力端子群。自動一時停止スイッチと、アンチショックスイッチが特徴的。アクセサリーコネクターからはサブコードなどが出力される。

解説

CDP-101はソニー初のCDプレーヤで、日本初のCDプレーヤでもありました。CDP-101という型番は、100年に一度という意味らしいですが、発売日(10月1日)にかけているいう説もあります。

横幅は355mmと、いわゆるフルコンポサイズの430mmより小さいため、中身はかなりぎっしり詰まった印象があります。信号処理基板もピックアップの可動範囲を避けるような形状になっています。メンテナンス性はあまりよくありません。

リモコン

CDP-101のリモートコマンダー(リモコン)は別売りで、1万円もします。型名はRM-101で、リモコンとしてはかなり分厚いもの。リモコン本体には、赤いランプがあり、ボタンを押された時に発光するようになっています。電池切れか確認する時には便利でしょう。CDP-101本体側には、リモコンの信号を受けた時にブザー音が鳴らす機能があります。このBEEP音は、底面のスイッチでOFFにすることも可能です。

CDP-701ESの別売リモコンもRM-101でした。CDP-501ESはリモコン付属でしたが、RM-101よりもボタンの数が多い、RM-111でした。CDP-501ESは、CDP-701ESよりも約9万円安く、しかもボタンの多いリモコンがついていたので、CDP-701ESには割高感があったことだろうと想像できます。

RESETボタン

CDP-101には、STOPボタンの代わりにRESETボタンがありました。今からみれば何とも新奇ですが、CDプレーヤのユーザインタフェースが確立していなかった当時の様子がうかがえます。取り扱い説明書のRESETボタンの説明には、「押すと、ディスクの最初の曲の頭に戻ってスタンバイ状態になります」と書かれています。ちなみにPAUSEもあり、これは今のCDPと同じく演奏を一時的に止め、もう一度押すと解除されるボタンです。確かに、再生を停止し、さらにディスクの最初の曲の頭に戻るという流れを考えればRESETと呼んでもおかしくはありません。しかし、パソコンが普及している今では、RESETと名前のついたボタンを押すことには抵抗を感じます。

自動一時停止スイッチ

ONにすると、一曲終わるごとに自動的に一時停止状態になるというスイッチ。説明書には、「別売りのマイクアンプなどを接続して、カラオケで歌うときに便利です」と書かれています。一曲の再生だけなら、プログラム機能のSINGLEを使えば最近のCDPでも同等のことが実現できますが、同じことをするのは確かに難しいです。

アクセサリーコネクター

主にサブコードが出力されている端子と思われます。初期のCDプレーヤには他にもこの種の端子が装着されている例があり、「サブコード端子」と呼んでいたメーカもありました。結局あまり使われなかったようですが、最近はCD-TEXTの普及で、ある意味このような端子の必要性は高まっているように感じます。

アンチショックスイッチ

このスイッチは、最初期のCDプレーヤならではのスイッチです。OFFの場合は振動に対して弱くなりますが、ディスクの傷が原因による音とびは起こりにくくなります。セットに振動が加わり音とびを起こすような環境の場合はONにします。このスイッチはサーボの時定数を変えるものと思われますが、スイッチによる差がはっきり感じられるところが大変面白いです。実際に同じ振動を与えつつ、ONにしてみると、確かに音とびが減少します。外部の振動に強いということは、ピットを見失わないよう、ピックアップがピット列に張り付くような強いサーボをかけるというイメージですが、一方、ディスクの傷には弱くなります。それは、強いサーボをかけているということは、ディスクの傷によってピット列が読めなくなったとき、ピックアップはRF信号が最大になる位置を激しく探し回ることになるからです(イメージ的な説明です)。しかし、傷の場合はどこを探してもRF信号は大きくなりません。むしろ、むやみに探し回らずに、その場でおとなしく待って傷をやりすごせば、すぐにRF信号は復活します。つまり、傷に対しては、ピックアップをむやみに動かさない弱いサーボがベターといえます。このように、外部振動と、ディスクの傷という、サーボには相反する状況に対処するため、スイッチを設けていたのでしょう。

ディスクの傷に対してはおとなしくやりすごす技は、Sサーボに引き継がれています。

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このページはカモマイルによって制作されたオリジナルページです。


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